おはようございます!!
最近、シニアの子で
水を飲む量が急に増えたとのご相談を
受ける事が重なってあったので
・犬が水を沢山飲む理由
・病気の可能性
・予防策
を
調べて見ました💡
犬が過剰に水を飲む理由には
いくつかの病気が関与していることがあります。
そこが心配で皆さん聞いてくださったかと思いますので、考えられる病気について対策も併せて紹介します💡
先ず、飲み過ぎ?と思うには
正しい給水量を知る必要があるので
犬の1日あたりの適切な水分摂取量は
犬の体重1kgあたり50~100mlです💡
日々の給水量を管理し異常な変化がないか確認することが予防に繋がります💡
運動量やご飯の形状(ドライフード、ウェットフード、手作りご飯)で変わるので、目安程度に考えてくださいね💡
愛犬の表情をよく見てね!😊
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2. 飲み過ぎの目安
多飲の目安は、体重1kgあたり100ml以上の水を飲む場合です。急激な変化がないか注意深く観察し、異常があれば早期に獣医に相談することが予防策となります。
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3. 飲み過ぎによるリスク
飲み過ぎは水中毒や腎臓への負担などの
リスクを引き起こします。
日常的に水分摂取量を管理し
異常を早期に発見することが予防に繋がります。
腎機能が低下することで
尿の濃縮能力が損なわれて
多尿と多飲になるといった流れにもなります💡
犬が過剰に水を飲む(多飲)の背景には
多くの病気との関係がありますので
その詳細を解説し
病理学的な観点からも掘り下げて説明します。
【糖尿病(Diabetes Mellitus)】
病態:
糖尿病は、インスリンの不足またはインスリンに対する細胞の抵抗性により、血糖値が異常に高くなる代謝疾患です。高血糖により、体は余分な糖を尿から排出しようとし、これに伴い大量の水分が失われるため、多尿と多飲が生じます。
塩田✍️
肥満傾向にある子は要注意!
唾液が出ると同時にインスリンの分泌されるのですが、分泌の頻度が高いと抵抗性がついたり
脂肪がインスリンの反応を阻害する事で
血糖値が下がりにくくなります💡
症状:
- 多飲・多尿
- 体重減少
- 食欲増加(食欲低下を伴うこともある)
- 白内障の進行
診断:
血糖値の測定および尿中のグルコース検出が診断の鍵となります。
治療:
インスリン注射による治療が一般的であり、定期的な血糖値管理が必要です。食事管理も重要な要素です。
【慢性腎不全(Chronic Kidney Disease, CKD)】
腎不全は、腎臓の機能が徐々に低下する進行性の病気です。腎臓が機能を果たせなくなると、老廃物や余分な電解質が体内に蓄積し、これに伴って尿量の増加と多飲が起こります。慢性腎不全は不可逆的な状態であり、時間をかけて症状が悪化します。
症状:
- 多飲・多尿
- 食欲不振
- 体重減少
- 嘔吐
- 口臭や口内炎(尿毒症の結果として)
診断:
血液検査でクレアチニンや尿素窒素(BUN)の増加、尿の濃縮機能の低下を確認します。また、超音波検査で腎臓の形態的変化を確認します。
治療:
進行を遅らせるための食事療法(低タンパク食)や、腎臓をサポートする薬物療法が行われます。定期的なモニタリングが重要です。
塩田✍️
腎臓は心臓と同じで、使える回数が決まっている臓器、なので、食事を気をつける事はもちろん大事ですが、気にしすぎて、日々の楽しさを失ってしまうのは本末転倒かと僕は考えています
そのためにも、目の前の我が子にとって
良い日々と言うものをご家族で考えて
与えるもの・与える体験・過ごす日々
しっかり選んであげてください☺️
【クッシング症候群(Cushing's Syndrome)】
病態:
クッシング症候群は、副腎皮質から分泌されるホルモンであるコルチゾールの過剰分泌によって引き起こされます。
これは、腫瘍(副腎腫瘍または下垂体腺腫)や
医原性のステロイド投与が原因となります。
コルチゾールの過剰は、代謝を大きく変化させ、多尿・多飲を引き起こします。
症状:
- 多飲・多尿
- 腹部膨満
- 脱毛(特に体幹部)
- 筋力低下
- 肝腫大
診断:
血液検査でACTH(副腎皮質刺激ホルモン)の分泌異常や、腹部超音波で副腎の腫瘍を確認します。また、デキサメタゾン抑制試験や尿中のクレアチニン比を用いて診断します。
治療:
下垂体腺腫の場合、放射線治療や副腎皮質抑制薬の投与が行われます。副腎腫瘍の場合は手術による摘出が一般的です。
塩田✍️
ステロイドの影響で内臓脂肪がつき易くなるので
内臓脂肪がインスリンの働きを阻害して
結果として糖尿病や腎臓に負担を掛けて行く事になります。
善悪で薬は語れないですが
食事の大切さは何事にも共通しています。
食事の話も今度別のブログでしますね!!
【尿崩症(Diabetes Insipidus)】
病態:
尿崩症は、抗利尿ホルモン(ADH)の欠如または腎臓がADHに反応しないために、多尿とそれに伴う多飲を引き起こす疾患です。2つのタイプがあります。
【中枢性尿崩症】
ADHが脳の視床下部または下垂体から適切に分泌されない。
- **腎性尿崩症**: 腎臓がADHに反応しないために、水の再吸収が適切に行われない。
症状:
- 極度の多飲・多尿
- 脱水症状のリスク(特に水分摂取が制限された場合)
診断:
水制限試験や、合成抗利尿ホルモンの反応性を確認することで診断されます。
治療:
中枢性尿崩症では、合成抗利尿ホルモン(デスモプレシン)の投与が有効です。腎性尿崩症は難治性ですが、食事療法や腎臓機能をサポートする薬物療法が行われることがあります。
【甲状腺機能亢進症(Hyperthyroidism)】
病態:
犬では稀ですが、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることにより、代謝が著しく亢進し、多飲・多尿や体重減少、興奮状態が引き起こされます。これは甲状腺の腫瘍などが原因となります。
症状:
- 多飲・多尿
- 体重減少
- 興奮状態
- 嘔吐や下痢
診断:
血液検査で甲状腺ホルモン(T3、T4)のレベルを測定します。
治療:
抗甲状腺薬や、腫瘍が原因の場合は手術や放射線療法が行われます。
【肝疾患(Liver Disease)】
病態:
肝疾患(肝炎、肝硬変、肝腫瘍など)は、肝臓の代謝機能が低下し、体内の老廃物の処理が滞ることで多飲・多尿を引き起こすことがあります。肝疾患では、肝臓が毒素を適切に解毒できず、体全体の代謝に影響を及ぼします。
症状:
- 多飲・多尿
- 嘔吐
- 黄疸(目や皮膚が黄色くなる)
- 食欲不振
- 体重減少
診断:
血液検査で肝酵素(ALT、AST、ALP)の上昇、超音波検査で肝臓の形態的変化を確認します。
治療:
肝疾患の原因に応じて、食事療法や肝保護剤が投与されます。場合によっては手術が必要です。
【膀胱炎や尿路感染症(Urinary Tract Infection, UTI)】
病態:
膀胱や尿道に感染が生じると、炎症により頻尿と多飲が引き起こされます。感染は通常、細菌が尿道から膀胱に侵入することで発生し、特に雌犬で多く見られます。
症状:
- 頻尿
- 排尿時の痛み(排尿困難)
- 血尿
- 悪臭のある尿
診断:
尿検査によって細菌や白血球の存在を確認します。また、超音波やレントゲン検査で結石や腫瘍がないか確認します。
治療:
抗生物質による治療が一般的です。再発する場合、基礎疾患(例えば結石や膀胱腫瘍)の検査が必要です。
塩田✍️
これは見てればわかります💡
日頃からおしっこは確認しておく事、忘れずに!
(トイレシーツの色付きの物は、判断し辛いのでポリマーが白い物を選ぶと分かりやすいかな💡)
【高カルシウム血症(Hypercalcemia)】
病態:
血液中のカルシウム濃度が異常に高くなると、多尿・多飲が引き起こされます。高カルシウム血症は、リンパ腫や副甲状腺機能亢進症などの重篤な疾患の症状として現れることが多いです。
症状:
- 多飲・多尿
- 嘔吐
- 便秘
- 筋力低下
診断:
血液検査でカルシウム濃度を測定し、リンパ腫や副甲状腺の異常を確認します。
治療:
基礎疾患に応じた治療が行われます。カルシウムの濃度を下げるための薬物療法や、腫瘍の場合は化学療法や手術が必要です。
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これらの病気は
いずれも適切な診断と治療が求められるため
犬の飲水量の異常を発見した場合は
すぐに獣医師の診察を受けることが重要です。
それぞれの疾患は
異なるメカニズムで多飲を引き起こします
多くの場合
腎臓
内分泌系
肝臓
尿路
の疾患が関与しているみたいです💡
以前からそこに不安を抱えている子は
水を多く飲む様になったと感じたら
早めに診てもらう事が大切です🙌
色々心配が募るかと思いますが
『普段どのくらい水分を取れているか』は
把握しておくと、心配し過ぎたり
逆に心配しなさすぎたり
せずに済むかと思います💡
手作りをしている方は
水分量の把握は難しくなりますが、
1週間単位で決まった献立にするなどで
工夫すると良いかと思います😉
(献立考えるのストレスだろうし🤭笑)
あーやっぱり長くなった😅
ここまで読んでくれた方は
多分、日頃から愛犬の事をみているし
情報に敏感な方かと思うので心配無いかと思います🤭笑笑
ただ、水は大切!!
今日から水分量意識してみてね〜
Essential dog Life producer SHIOTA
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